2024年2月17日土曜日

残念な採蜜

先日、春一番の強風が吹き荒れた。ミツバチ巣箱のトタン屋根を吹き飛ばしているのではないか。そんな心配もあって2週間ぶりに巣箱を点検して回った。
やはり心配は的中し、屋根がずれていたのがひとつ、完全に屋根が外れて10mほど離れた場所に落ちていたものがひとつ。
ずれていた巣箱は空のもので実害は無しだが、屋根が飛ばされていたものは営巣中の巣箱だ。
だが、むき出しになった天井板から元気よくミツバチが出入りしているのを見て一安心した。少しくらいの雨が降ろうが、何事もなかったように平然と営巣活動している。彼らのたくましい生命力、生存本能とは大したものだ。

一方でミツバチの出入りがない巣箱が5つもあった。前回見回った時には元気な群れであったのだが残念な事態になっていた。蜜をたくさん残したままいなくなっている。巣の隙間に何匹ものハチが寄り添うように固まり死んでいる箱もあった。

死滅の原因は分からぬがとにかくこれらの巣箱を撤収し、新しい空の巣箱に入れ替えねばならぬ。

引き上げた巣箱はいずれもずっしりと重たく、蜜がたっぷりとため込まれている。



決して嬉しくない残念な採蜜作業を始めねばならない。
これで採れた蜜は本来の採取時期が来る前の、糖度が足りていないであろう蜜なので「はちみつ」としては販売できないが煮込むのには使える。ジャム製造時の材料としよう。

あまりにきれいな巣に貯まった蜜なので、小片に切り分け、巣蜜として試食してもらうことに。事情を話してはちみつのリピーターさんたちにお分けした。

透明PETコップの中の巣蜜はちみつは、春を思わせる陽差しにすこしだけ悲しく光って見えた。

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