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2015年10月11日日曜日

ひこばえ

刈り取った稲の株元から、新たな緑の稲の葉が生えてさらには実を付ける。
『ひこばえ』である。
稲刈り後の田んぼは、今の時期は全体がうっすらと緑色をしている。

残念ながら、実は付けても中身が入らない(不稔)。
仕組みとして、実を付けるのに必要な花粉を作る時期に低温になり花粉が出来なくなるため実が入らないのである。

一年草としての感がある稲だが、条件さえ整えば(たとえば冬の時期に株を温室に入れて、温度と肥料を十分に管理したら)、ずっと稲は生き続けるのではないかと思う。つまり多年草なのではないかと思うのだが。

無事、田んぼの後片付け(オダ掛けの長柄やオダ足片付け)が終わって、田んぼが急に寂しくなった。

2013年6月3日月曜日

梅雨入り後の空模様

関東甲信は5月29日頃に梅雨入りした模様、と発表があった。
だが、茨城北部は30~31日に少し雨が降ったものの田んぼを潤すほどの量は降っていない。

農業用水設備が整った田んぼは取水栓を開ければ労なく田んぼに水が入るのだろう(その分、圃場整備負担金が大変なのかも知れない)が、我が家の周囲の田んぼは、ため池から水を引っ張るとか近くの小川からポンプで揚水しホースを延々とつなぎ田んぼまで引っ張り入れる必要がある。

まだそれができる田んぼは良い。
ため池より上流の田んぼの場合は山から染み出てくる水だけが頼りだ。
なので田植え後にも適度に雨が降らないとまったくのお手上げになる。
この谷津田は水源が乏しく、水の管理が難しい。いまも水は溜まっていない。
ため池はずっと下流だし、上流にもため池や耕作している田んぼはない。
さらには畔から染み出てしまう水も多くて、水位を維持するのはことのほか大変である。
イノシシ被害も多くて悩ましい。
天気予報の傘マークを期待しながら、お天気キャスター寺川奈津美さんやら岡村真美子さんの解説を聞いている毎日。(平井信行さんや渡辺博栄さんの解説を聞いていない訳ではない)
このように気苦労は絶えないが、手間ひまかけて米を育て、成長を見届けることはこのうえなく楽しい。

         

人々は今日も昨日と変わらずに田畑に立ち、汗を流して働いている。
土を耕し種をまき、空を仰いで雨を待つ。
人知れず今日も続けられている静かな営みがあるからこそ、都市に住む人々の明日の食卓がかろうじて成り立っているのではないかなと思う。

この我が家の谷津田で収穫された米が上る食卓をふと想った。

2011年5月18日水曜日

近田のかはづ 天に聞ゆる

この里で、この時期、毎晩、夜通し行われている蛙(かはづ=カエル)の大合唱です。
ちょうど水郡線の下りの汽車が通りました。一瞬のトーンダウンの後で、再び大合唱。
実際にこの場所でこの大合唱を聞くと、凄いです。
いろいろな種類の鳴き声がステレオで聞こえてきます。
聴き慣れた我々にとっては、喧しい騒音でしかありません。
でも、豊かな自然があってこその素晴らしいコーラスだと思います。



斉藤茂吉の詠んだ有名な短歌 
  『 死に近き 母に添寝の しんしんと 遠田のかはづ 天に聞ゆる 』
も、きっとこのような夜の情景だったのでしょう。
ちなみに、茂吉の母である守谷いくが脳溢血で亡くなったのが大正2年5月23日だそうです。
山形県上山の5月23日であれば、北関東では時期的には少し早い、ちょうど今ぐらいではないでしょうか。

ただ茂吉の聞いたのは『遠田』の蛙の声でしたが、我が家の場合は聞こえるのは直ぐ近くの田んぼです。音量もずっと大ですね、きっと。

☆ツバメの営巣(12日目)
特に変わりなく、相変わらず出入りを繰り返しています。
巣も完成したようですので、きっと産卵も近いのでしょう。
しばらくは、あまり巣に近寄らず、そっとしておきます。不必要な刺激しないことにします。

2011年5月7日土曜日

ツバメ 営巣

ツバメが飛び交う時期です。
田植えが終わった水田の上を、スイスイ飛び回っています。

我が家の軒先にもツバメがやってきました。
囀りの声がうるさいので覗いてみると、営巣を始めていました。
周囲の田んぼはちょうど田植えの最中で、いい具合に巣作りの泥が集められるのでしょう。
巣から落とされる糞の始末は大変ですが、益鳥でもあることだし、ひとまずは歓迎することに。

今日はじめてこの場所にとまりました。
盛んに発着を続けています。
巣は何日くらいで完成するのでしょうか


以下、今日のひたち里山ファームの映像です。
霧島ツツジがほぼ満開で見ごろになりました

牡丹も見ごろです
今日は雨に濡れて一段と艶やかです
青梅も大きくなってきました
大きくなった栗の葉

キウイフルーツの木
枝を広げると自立できないため、支えが必要なのです。
キウイフルーツの木は、マタタビの木と同じ科であるため
猫が好む・・・と聞いたことがあるが本当でしょうか

これがキウイの葉

蕗も伸びてきました

手前がコゴミ  その向こうはブルーベリーの林
 
これがブルーベリーの花
今年もたくさん花が付いています
 
稲の苗床が撤去されたあとのビニールハウスには
トマトやスイカの苗が植えられました

イエローミミというトマト

レッドオーレというトマト

紅小玉というスイカ

田植えが終わった後の田んぼの端っこには、補植用の苗を
置いておきます。しばらくの間、田の水量の見回りのたびに
抜けている箇所を見つけてはこの苗を植えてゆきます。

午後からはまた雨になりました。

2011年5月5日木曜日

里山整備 農道を拡張する

昨日5月4日、我がファームの田植えが無事終了した。

今年は苗の成長も順調であったことに加え、田植え期間の日中は天気が安定して晴れとなったため、スムーズな田植え作業となった。
今年の作付け総水田面積は7反5畝(約7,500㎡)。
4箇所に分散した山間の狭隘地の田であり、総て合わせても広くはない。
(もっとも、時代と共に水の確保が著しく困難になり、周囲の田んぼも耕作放棄地となってしまい我が家の耕作継続ができなくなった田んぼが1反5畝ほどある。)

そして農業用水路も整備されておらず、水管理も大変である。
長方形にきれいに区画整理されてもいない。自然の地形に沿った形を維持している。
決して大規模農家というわけではない。

農作業を続ける理由を、あえて順位付けるとすれば、①自家用米生産のため(食料の自給)⇒②環境保全のため⇒③趣味のため⇒④農協出荷のため、となるだろうか。
あるいは田舎固有の問題として、他人の目があるため、ということも多少はある。

整備された農業用水路がないため、山から湧き出た水を田に引き入れている。
上流に人家はないため、当然ながらキレイな山の湧き水である。
であるが水が冷たい。
田に直接入れるには冷たすぎるため、田んぼの周囲に畦で水路を作り、そこを迂回させることで少しでも水温を上げる工夫をしている。
昔からの農作業の知恵である。

この谷間の田から採れる米は、生活雑水が混ざりこんでいない、純粋な湧き水で成長するため、特別美味しいと感じる。
頒布先からも極めて好評な米である。
我々はその米を、毎日、一年間、食する。
生産者としての贅沢である。

田植えが終了したので、裏の里山と谷間の田んぼに続く農道を整備することにした。
昔からある路は、現代のトラクターが通るだけの十分な幅がない。
風景としてはいいものであるが、決して使い勝手が良いものではない。

我がファームでは、バックホー(パワーショベルとか、ユンボとも呼ばれる)を1台保有している。
このバックホーが大活躍する局面は甚だ多い。百人力の頼れる機械である。
今回も、岩の山肌をガリガリと大胆に削ってくれた。

削る・掘る・押す、のパワーは実に凄い。
人手であればゆうに数日はかかるであろう作業を数時間でこなす

木の根なども軽々と掘り返してしまう

一気に山裾が崩される。
特にこの付近は粘土性であるため、粘る上に重たく、扱いにくい。
機械の威力を目の当たりにする。
 
この山裾に沿った曲がりくねった道は、おそらく江戸時代中期の1750年前後に作られたもの。
田んぼの開墾に合わせて作られた道であると思われる。
山は礫を含まない砂岩層で、比較的柔らかな岩ではあるが、単なる土だけの層を掘るのとは桁違いに労力が必要となる。まして当時の道具で掘削するのは大変な作業であったことだろうと思う。
先人の苦労が偲ばれる。
このようにして作られ、累々の先祖が守ってきた大切な道であり、田んぼである。
かかる先人の思いを、後世にしっかりと引き継ぎたいと考えている。

ちなみに、この道はやがて整備されるであろう『玉川村・花見山』の回遊路にもなる予定である。
バックホー作業が進む傍らの、田植えが済んだ田んぼには
白鷺(写真 右下)が舞い降り、悠然と餌を啄ばんでいた
本日の作業は無事終了した
暮れなずむ水田風景の中を水郡線下りの汽車が進んでゆく

2011年5月4日水曜日

ひたち里山ファームの朝の風景

今日、ひたち里山ファームは霧の朝を迎えました。
いつもと違うファームの風景をお届けします。

いつもの撮影場所から。朝6時15分
霧が晴れてきたが、まだ山の端が霧で確認できない

溜池の水面に映る山々
いつもの農作業用溜池とは違った幻想的な雰囲気である
この写真だけを見ると素敵な池と誤解されそうだ

太陽も姿を確認できた

霧のまだ残る近所の朝の風景
農作業の機械音が鳴り響く時間も近い

霧の残る裏山
いつもの山の感じと違って、ちょっとオシャレな写真写りである
写真は怖い。

同上
今日これから田植えする田の水量を確認しに行く
まだだいぶ霧は残っている。6時20分
少し水が多い。水を落とす作業をする。
段取り終了、さあこれから朝食だ。
朝食が終わる頃には程よい状態となっているだろう

ブログ表紙の写真の田んぼも、今日5月4日に田植えを行いました。
陽が高くなると霧が一気に晴れた
快調に田植えが進んでいる

田植え作業の風景に溶け込み、いつも通り水郡線は走る

2011年5月3日火曜日

田植え 快調に進む

田植え2日目。
今日は、ひたち里山ファーム・友の会メンバーであるHさん(埼玉在住)が、田植え体験イベントに参加してくれました。

Hさんは2月に行った『里山体験・伐採イベント』に続いての参加です。
田植えはまったく初めてとのこと。今回も、すべてが珍しく楽しい経験だったようです。
周囲の青葉の山々、キジや鶯、カエルの溢れんばかりの鳴き声、田の水の匂い、足裏や手に感じたぬるっとした泥の感触、等々。

足元に気を取られながら、寄せ植え(補植)を行うHさん(当然左)

前屈み続きで腰が痛い。農作業の大変さが分かった。でもこの風景、環境は最高だ(H氏談)
また、泥だらけとなっているため、庭先にテーブルを出してのお茶休憩・昼食となりましたが、これもまた新鮮だったご様子。
昼食には、午前中に庭先で摘んだコゴミが、天ぷらとなってテーブルに。
全員が舌鼓。季節を堪能した食事となりました。
これらは私たちにとってはごく当たり前の日常生活の一部です。
しかし、都会生活の方にとっては、すべてがものめずらしく、またとない経験だったよう。
人間の持つ5感覚全てに強いインパクトを与えたようです。

夕刻には小雨が降り出しましたが、無事予定していた田んぼの植え付けを終えられ、気持ちの良い田植えの一日でした。

稲作における農作業は、けっして田植えで終わるのではなく、これからもいろいろな作業が続きます。Hさんは今後も当地を訪れ、折々の作業を体験したいとのこと。
農作業の楽しさと同時に苦労をも正しく理解して欲しいと思うとともに、もっと『食』ついて考える機会を持ってもらえたなら幸いです。

苗にはまだ籾が付いている
この白い根が田の土の中でもっと増え、稲を成長させ茎を支える
今後も、田んぼ作業に限らず、畑での作業、山での作業、野菜や果樹の収穫作業、それぞれの体験イベントを行って行きます。また、収穫したものを使っての料理と試食会も行って行きます。
これらのイベントが『食』と『農』を考えるきっかけとなり、さらにはひたち里山ファーム・友の会の輪がもっと広がって、皆が健康で豊かな生活が送れることを切に願っています。
田んぼの畦で見つけた生き物
一生懸命に逃げる姿がカワイイ

 
こんなのもモコモコ動いている


2011年5月1日日曜日

田植え 始まる

今日5月1日、2011年度の田植えを開始しました。
第一号となった田んぼは、先週4月24日に代かきをした田んぼです。
田んぼの泥が落ち着き、苗を植えるにちょうどよい土の状態となっています。
田んぼの水量も適度な量です。
苗(コシヒカリ)の生育状態も、この連休に植えることをターゲットにして育ててきているため、程よく育っています。
コシヒカリの苗も順調に成長

葉に付いた水滴も輝いている

軽トラに積み込んで出陣

2条植えタイプのためボディーは軽い

田植えを待つ田んぼ
田植え日和だろう

今日も見つけたモリアオガエルの卵
先週より一段と卵が大きく、黄色くなっているのがわかる

追加用の苗を適当な間隔で畦に並べておく

ちなみに苗の大きさはこのくらい
苗の根の部分
健康な白い根毛がビッシリと生えている

田んぼに入る田植え機
さあ、開始だ

昨日のうちに田植え機の調子は点検済みである。
順調に苗が植えつけられてゆく
すべて快調だ

できるだけ直線に、と意識はしているが
まあ仕方ない。問題になるほどではない

その昔は何人もで横一列になり、手に苗を持ち植え進んだものだった。
泥に足を取られつつ、腰を屈めて長時間続く作業であり、負担は重たかったはずだ。
そんな記憶をもつ我々にしてみると、効率化・負担軽減のまさに夢の機械の登場だった。

この田んぼは長さが約50m
往復で100mとなるが、苗の板1枚がほぼこの距離1条分を植える量

一週間経つと山の緑に濃淡がだいぶついてきて、実に美しい
快晴。。新緑。。うるさいほどのカエルの鳴き声、鶯の鳴き声
頬をなでる風も心地よい



田植え機は実に器用に苗を植え付けてはゆく。
感覚的だが、たぶん99.99%はしっかりと植え付けられているだろう。
だが完璧ではない(上の写真 中央部)。
苗板の切り替わりのタイミングは苗を空打ちしてしまう。
したがってこのような箇所を手で補植する必要が出てくる。
また、土の状態によっては、苗が泥に入らず浮いた状態になっている場所もある。

個別に苗を手に持って、田んぼの中の中をウロウロしてこのような箇所を見つけては
丁寧に植えつけてゆく。
 
苗を3~5本つまんで

泥の中にそっと差し込む。
第2関節よりやや深いくらいだろうか

・・とまあ、こんな具合
弥生時代に始まったとされる稲作文化である。
当時の栽培方法とは異なるではあろうが、以来営々と続くこの農耕文化の中で、このような細やかな指先の感覚が日本の文化の礎を型作ってきたのではないだろうか。

アメンボウ

オタマジャクシ
一週間前より成長したようだ

ずいぶん君たちを驚かせたこの一週間だったね
田植えが終わったから、しばらくは安心していられるぞ

順調に進んで、見事に1時間で終了
田植えの作業自体はこのように簡単ではある
植えられる状態にするまでの下準備が作業としては大変

作業終了と同時にまたもや雨が降ってきた
整然と並んだ苗は美しい

田植え機
いろいろなレバーが付いている
我が家の田んぼは区画整理された場所ではないので
小回りの聞くこの2条植えタイプが使いやすい


田んぼ2枚を植え終えて引き上げ
トラクターに続き、これからは田植え機が主役で大活躍
またしばらく酷使するが、頼むぞ

【おまけ】
 今日の田植の動画です